歯垢の付着率を改善 プラークスコアとプラークコントロール
目次
プラークスコアとは
プラークスコアの意味と役割

プラークスコアとは、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)の量を数値で表した指標です。歯垢は歯周病や虫歯の原因となるため、その付着状況を把握することは口腔内の健康を維持するうえで非常に重要です。歯科医院では定期検診の際にこのスコアを確認し、患者さんごとに適切なケアや治療方針を提案します。プラークスコアを知ることで、自分に合った予防方法の見直しにもつながります。
プラークスコアの計算方法(評価基準)

プラークスコアは、歯に染め出し液を使って歯垢の付着部分を可視化し、どの歯のどの面に歯垢があるかをチェックし、歯垢が付着している面の割合を%で算出します。例えば、歯の表面全体の30%に歯垢が付いていれば「プラークスコア30%」と評価されます。これにより、どのくらい歯垢が残っているかを明確に把握できます。
プラークスコアの理想の値とは

一般的に、プラークスコアは20%以下が目標とされ、10%以下であれば非常に良好とされます。この数値を下回ることで、歯周病や虫歯のリスクが格段に減少します。一方、30%を超える場合は歯垢が多く、セルフケアの改善や歯科での指導が必要とされます。理想値を目指すことは、将来的な口腔トラブルを未然に防ぐ大切なステップです。
プラークスコアと歯周病・虫歯の関係性
プラークが多いとどうなる?
歯垢は細菌のかたまりで、放置すると歯石に変化し、歯ぐきに炎症を引き起こします。これが歯周病の始まりです。また、虫歯菌も歯垢の中に潜んでおり、酸を出して歯を溶かしていきます。プラークが多いと歯ぐきが腫れたり出血したりするほか、口臭の原因にもなります。日常的な口腔ケアが不十分なままだと、重度の歯周病や虫歯を引き起こす可能性が高まります。
歯周病・虫歯リスクを減らすには

歯周病や虫歯を防ぐには、まず歯垢をしっかり除去することが基本です。
・正しいブラッシング(1日2~3回、3分以上)
・デンタルフロス・歯間ブラシの活用
・砂糖の多い食べ物の制限
・定期的な歯科受診
これらのケアを日常的に行うことで、プラークスコアの改善と病気の予防が可能です。
プラークコントロールでプラークスコアを改善
生活の中でできるセルフケア

・毎日の丁寧な歯みがき(歯垢染色液の活用も◎)
・歯間ブラシやフロスで細かい汚れを除去
・フッ素入り歯磨き粉を使う
・食後にキシリトールガムで唾液分泌を促進
毎日の習慣が、歯の健康に大きな影響を与えます。
歯科医院で行うプロケア

・PMTC(プロによる歯面清掃)
・歯石除去(スケーリング)
・ブラッシング指導
・定期的なメンテナンス(3ヶ月に1回程度)
歯科医院でのプロケアを定期的に受けることで、セルフケアだけでは取り切れない歯垢も効果的に除去できます。
よくある質問
Q プラークスコアの平均値はいくつですか?
A 日本人のプラークスコアの平均はおおよそ30〜40%とされています。これは、口腔ケアが不十分である人も多いことを示しており、歯周病や虫歯のリスクが高めな状態といえます。特に歯間や奥歯のプラークが残りやすく、意識的なケアが必要です。
Q プラークスコアの目標値はいくつですか?
A プラークスコアの理想値は10%以下です。この数値を維持できると、歯周病や虫歯になるリスクを大幅に軽減できます。20%を超える場合はセルフケアの見直しや、歯科医院でのクリーニング・指導が推奨されます。
Q プラークスコアは自宅でチェックできますか?
A
簡易的なチェックは可能ですが、正確なスコアは歯科医院での診断が必要です。
市販の「歯垢染色液」を使えば、ご自宅でも歯垢の付きやすい場所を可視化できます。ただし、スコア化には専門的な知識や評価基準が必要なため、正確なプラークスコアを知りたい場合は、歯科医院でのチェックがおすすめです。
まとめ:プラークスコアを意識した口腔ケアを始めよう
歯垢は毎日の生活の中で溜まりやすいですが、プラークスコアを定期的に確認し、正しいセルフケアと歯科医院でのプロケアを組み合わせることで、歯垢はしっかりコントロールできます。 歯周病や虫歯のリスクを下げるためにも、まずはご自身のプラークスコアを知ることから始めてみましょう。
ご相談はウケデンタルオフィスへ
当院では、プラークスコアのチェックを含めた健診のご相談も随時受け付けております。 「歯垢の量が気になる」「正しいケアができているか不安」など、ちょっとしたお悩みでも大歓迎です。

ウケデンタルオフィス
総院長 兼 神谷町本院 院長
宇毛 玲(うけ あきら)
当院では、自由診療(自費診療)のみに限定し、精密な検査、十分なご説明、そして幅広い治療法を行うことにより、最善の治療を提供できる環境を整えております。もちろん、技術力の研鑽にも力を注いでいます。
一時的に治すだけの歯科治療では満足できない方、一生モノの健康な歯を手に入れたい方、症状が重度で治療を断られてしまった方、ぜひウケデンタルオフィスへご相談ください。
経歴
1993年 明海大学歯学部 卒業
1994年 山の手歯科医院 院長
2000年 東京八重洲クリニック 院長
2005年 ウケデンタルオフィス 開院
所属学科
日本臨床歯科学会認定医
東京SJCD会員
SJCDベーシックコースインストラクター
日本臨床歯周病学会会員
ロカワンクラブメンバー(2024年)