様々な疾患と関連する 歯周病の原因
歯周病の原因

歯周病の原因はプラーク(歯垢)と呼ばれる細菌の塊です。プラークは1mgに対して10億の細菌がひしめいています。また、プラークはバイオフィルムとも呼ばれ、細菌同士が集まりあって歯にへばりつき、薬品を使用しても簡単に洗い流すことができません。このへばりついているバイオフィルムは新たな細菌を次々に巻き込み、大きくなっていきます。
細菌が口腔内で停滞を続けた際に、細菌の出す毒素によって歯茎が赤くブヨブヨとした感じになったり、出血したりといった歯周病の症状の炎症を起こします。
しかし、歯周ポケットにたまったプラークは歯磨きでは除去することができません。そのため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けてプラークを除去することで、歯周病の発症・進行を防ぐことができます。反対に、歯周病の症状が出ていることを確認していても、痛みなどの症状がないからと放置してしまうと、どんどん症状が進行し、最終的には歯が抜け落ちるということにもなりかねません。
プラークが固まったものが歯石

プラークは唾液中の成分などを吸収すると2~3日で硬くなり、歯石となります。歯石になったときにはプラーク内の細菌は死んでいて、死んだ細菌の塊が歯石ということになります。そのため、歯石が歯周病の直接的な原因というわけではありません。
しかし、歯石は表面がざらざらしており、プラークが付着しています。そのため、歯石自体が原因で歯周病になることはありませんが、表面のプラークが原因で歯周病になってしまいます。歯周病治療や予防をするためには歯石を取り除くことも大切です。
歯周病になりやすい人

喫煙
喫煙者は、非喫煙者に比べて歯周病のリスクが高まります。喫煙は細菌を殺す白血球の抵抗力が低下させてしまうからです。また、毛細血管の循環が悪くなり、歯周病の治癒が遅くなってしまいます。

糖尿病
血糖値が高い状態が続くと、免疫力が低下してしまうため、感染症にかかりやすくなります。歯周病は細菌感染を原因としますので、糖尿病になると歯周病の発症リスクが高まります。また、高血糖状態が続くと、血管が傷ついてしまい、歯周病の進行が早まります。